AI文章作成ツール『Catchy』使い方・レビュー/現役コピーライターが文章の品質をチェック!

自分がコピーライターとして、広告やポスター、Webサイトなど、幅広い分野のライティングを行なう中で、最近無視できないのがAIの存在。2022年8月には、とある画像生成AIのオープンソース化により、AIによる自動画像生成ツールが多数リリースされました。

当然、これらの話題はコピーライターにとっても他人事ではありません。「文章作成」も、今後AIにより代替される可能性があるジャンルだと言えます。

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今回紹介するのは、AIにより様々な種類の文章生成が行なえる、AI文章作成ツール『Catchy(キャッチー)』。キャッチコピーをはじめ、サービスの紹介文、販促記事、メルマガなど、あらゆる文章が作成できると言います。

このサービスで生み出される文章の品質によっては、コピーライターという職業自体が脅かされることに…早速同サービスを利用してみました。

現役コピーライターにとって、TLに流れてきたこのツイートは無視できなかった。
AI文章作成ツール『Catchy(キャッチー)』

早速登録して、利用してみる。

利用開始には会員登録が必要ですが、GoogleまたはFacebookアカウントからログインが可能。名前・住所などの個人情報入力、クレジット情報の登録は不要なのでスムーズ。

無料登録後は、10回分のサービス利用ができる10クレジットが無料配布されるため、一旦お試しで文章作成が可能です(※一部サービスは1回で2クレジット消費)。

AIで作成できる文章の種類

幅広い分野の文章作成に利用できる。(Catchy公式トップページより)

同サービスでは、実に100種類以上の文章を作成することが可能。キャッチコピーや記事作成、メルマガ、販促文などはもちろん、LINEの返信や新規事業のアイデア、会社名、仕事の相談もできるというのは面白いですね。単純にビジネスシーンだけでなく、個人ユーザーでも遊び感覚でいろいろな文章を作成できそうです。う~んなかなかやるじゃないか、AI。

AIによる文章作成の精度はどのくらい?

まずは「キャッチコピー」を作成してもらう。

まずは同サービスの紹介文にもあった「キャッチコピー」を作成してもらうことに。作成には「プロダクト名」と「簡単なプロダクトの説明(500文字以内)」が必要とのこと。500文字フルに記載する必要はないので、とりあえず当サイトのコンセプトを100文字程度で入力してみる。

生成された文章が上記。1分と経たず、3つのコピー(サイト紹介文)がアウトプットされました。肝心の内容はと言うと、初めに自分が記載したプロダクトの説明文が要約されたという印象。入力した説明文からキーとなる言葉をピックアップし、魅力的に言い換える(「幅広いジャンルを取り扱っている」→「網羅的に情報が得られる」など)ということはできている様子です。

注意書きにもありましたが、「出力された文章そのまま使える」とは言えないかなという印象。

続いて記事の冒頭文を作成してもらう。

続いて、Webライティングを行なう上で、これが自動化できればかなりうれしい「記事」の文章作成。こちらは「記事のタイトル」と「記事で説明・紹介したい内容」を入力することで文章作成が可能です。最近話題のAIの画像生成の分野について、初心者向けの記事をAI様にライティングしてもらうことにしました。

こちらも1分と経たず、2つの文章が出力されました。こちらの文章品質はキャッチコピーよりも高い印象。ややAIっぽい言い回しこそ散見されますが、少し校正すればほぼそのまま使用できるのではないかというクオリティです。

「この記事を読むことで、~~が知れます」「~~な方に関係するテーマです」など、本編につながる情報の前出し・要約ができており、「読者を意識した文章になっている」という意味でクオリティは高いのではないでしょうか。

マーケティングコピーの作成も試してみる。

続いて各種販促物や営業資料・パンレットなどに活用できる、マーケティングコピーも試してみました。ここではプロダクトの4P モデル (問題・約束・証明・提案) に基づく文章を作成してもらいました。

要するにサービスが、どんなターゲットのどんなインサイトを満たしているか、使用することのベネフィットは何か…などをまとめた文章となりますが、これもある程度、意味が繋がる文章になっているのではないかと思います。

やや、初めに自分で入力した説明文を言い換えた・入れ替えただけ感は正直あるのですが、AI様も手持ちの情報だけで文章を組み立てないといけないので、おそらくある程度は仕方ないのでしょう。

LINEやマッチングアプリの返信用文章も作成できる。

そのほかにも、LINEの返信用文章や、マッチングアプリでうまく成約するための第一通目の文章など、バラエティに富んだ文章作成も可能。自分と送信先の相手の情報などを入力すれば、上記画像(これはマッチングアプリの文章)のようにアウトプットされます。

ただ、インプットした情報が悪かったのか、ややクサさを感じるような昔のラブレター的な文章になってしまったので、AI様でもこのあたりの文章ジャンルは不得意なのかも(笑)

有料版の料金について。

料金は上記の通り。無料版では10クレジットの使用のみで、「クレジットの単発購入」または「月額課金のサブスクリプション」で利用が可能。文章作成ツールは非常に幅広い種類がありましたが、無料版からすべてのツールが使えるというのは太っ腹ですね。

月額9800円というのはどうなんだろう。Webライター目線でいうと、タイトルから導入文~本文までブログ記事の作成も一応完結もできるので、記事を量産していたり、外注利用している人にとっては良いのかもしれません。あとはWebマーケターとかも業務効率化につながりそう。

ただ文章を書いてもらうにしても当然AIへの指示は必要であることと、作成した文章をそのまま使用できるわけではないこと全体的に校正が必要なことを考えるとどうしても手間はかかってしまうことは念頭に置いておきたいですね。

使ってみた感想。

正直なところ、「思っていたよりスゴイ」と感じました。使う前は「意味がわかる文章になっていたらいいかな」くらいの感覚だったのですが・・・実際は「きちんと情報を伝達する」ことはもちろん、「AI自身がインプットした言葉の魅力を嚙み砕いて説明する」というコピーライティングの第一歩的な部分まで到達していました。

さすがに今すぐに自分の仕事が代替されるとまでは言えなさそうですが、AIの進歩スピードは人間のそれをはるかに凌駕しますからね。いつか自分の仕事を奪ってもらえる日を楽しみにしたいと思います。

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