最近、クリエイター界隈を賑わせている、AI画像生成の分野。
8月29日、LINE Botを活用した『お絵描きばりぐっどくん』がリリースされ、
当サイトでも紹介させていただきましたが、同日にまた新しいサービスが登場しました。
サービス名は『mimic(ミミック)』。
クリエイティブやエンタメ領域におけるAI活用を行なう、
国内のAIスタートアップ「ラディウスファイブ社」からリリースされました。
ただ残念ながら、ベータ版リリースからSNSを中心に賛否両論があり、
8月30日19時にTwitter上でトップページを除くサービスの全機能停止を発表。
不正利用の懸念を解決した後、正式版をリリース予定とのこと(22年8月31日時点)。
以下ではベータ版で発表された機能について記載します。
端的に言うと、複数枚の画像をインプットすることで、
画風やタッチの特徴などをAIが学習し、似たイラストを出力できるサービス。
もう少し正確に言うと、
似たイラストを出力するイラストメーカー(AI)を自動作成できるということなので、
一度特徴を学んだAIを作成すれば、出力できるイラストの枚数には限りがありません。
実際のサービス利用の流れとしては、まず15枚~30枚ほどのキャラクターイラストをアップロードすると、自動で顔部分を切り取り、イラスト生成してくれるということ。
ベータ版では生成されたイラストは透かし入りになっていますが、
透かし解除の機能もリリース予定とのこと。
使用する上で注意が必要なのは、アップロードできるのは自身が書いたイラストのみということ。この辺りはAI関連サービスで問題になりがちな、オリジナルの著作権に絡む問題。
mimicでは一先ず「オリジナルの作者本人しか使えない」と縛ることで問題の払拭を図りましたが、それでも第三者の不正利用の懸念が残るという点で賛否両論がありました。
ベータ版では「利用開始時点で、アップロード者が著作権を持つ本人か判断する仕組みがないのでは?」という点が問題に挙がっていました。
まず最も使えそうなのが、AIを活用して出力したイラストをそのまま使用すること。
前提としてですが、ネット上の無数の画像から学習する「Stable Diffusion」のような
AIを活用した画像生成ツールであると、画像の細部に不自然さや粗が目立ちます。
ですが『mimic』の場合は、あくまで「自分がインプットした画像数枚から学習する」わけなので、出力されるイラストにも「AIで生成した」という不自然さがないように感じます。
そもそも活用しているAIの仕組みが違うので当たり前ではありますが、
「生成した画像をそのまま使える」というのは強みであり特徴だと言えそうです。
イラストを書く際の参考資料としてご活用いただけます。普段描かない雰囲気のキャラクターやいつもとは違う塗り方のキャラクターなど、あなたの絵柄に近いイラストを参考にすることで、よりイメージしやすい参考資料となります。
mimic公式トップページより
そのまま使用する以外にも、イラストを描く際の参考資料としてや、
SNS・ファンコミュニティの活性化(ファンに向けてSNSアイコンを作成するなど)
などの活用方法が公式ページでは紹介されています。
前述したように、同サービスについて
今後は不正利用の課題を解決した上での正式版リリースを予定しているとのこと。
SNSの意見をみても、本記事で紹介したような批判こそあったものの、
さまざまな分野に活用が期待できる新しいサービスということで、
期待や応援の声も多くあった状況。
また正式版リリースの際は、実際にサービスを利用してレビューしたいと思います。